兎鳥庵 日記

インコ3羽と ウサギ9羽にヒト1人の日常です                  - ときどき実験ウサギさん里親募集 -

これからのこと

30日のきちさんでの診察の後、ちょうど最後だったこともあり、里親募集の今後についてご相談させていただきました。


抗酸菌に感染している可能性が高く、現時点で予防投薬をしていること。
将来、発症した場合に、適切な医療を受けさせていただけること。
(ウサギの診療が可能な主治医がいること、経済的負担の発生)
発症のタイミングによっては、普通のウサギさんよりは寿命が短いかもしれないこと。


これらのことを了承していただける方のみにしかお譲りする気はないのだけど、病気の特殊性からして、里子に出すことが許されるのだろうか、そういう観点でお聞きしました。


「いいんじゃないですか。 そんなに考えなくても。」

開口一番、先生はそうおっしゃいました。

「症状の出てない子だったら、別に何も言わなくてもいいんじゃないでしょうか。
ただ、くしゃみをするようになった時に、普通はパスツレラだと思って治療するでしょうから、抗酸菌のこともそれとなく伝えておいた方がいいでしょうけど。」


「いえ、でも、そこはきちんと了承していただいたうえでお迎えいただきたいと思っているんです。
幸い、私の所からお迎えくださる方は、医療的な面でもきちんとお世話してくださる方が多いので。」



「抗酸菌というと、耳慣れないし、訳のわかんないものということで敬遠されてしまいますでしょ。」

「そうなんです。
もしこれが、パスツレラに感染してるんですけど、ってことだったら、もっと簡単にお迎えいただけると思うんです。」


「パスツレラも治らないですからね・・・、同じようなものだと思います。
ただ、違うのは、パスツレラにはバイトリルが効くというのが分かっているけど、抗酸菌については治療法が確立していないということです。
ドキシサイクリンでいいのかっていうのも、分からないですからね。

抗酸菌に縛られなくてもいいんです。
安田先生もいろいろ調べてくれましたけど、結局はウサギでは何もわかっていないというのが分かったというようなことです。
ウサギは食べませんから、調べられていないんです。
たまたま、興味本位で調べてみたら抗酸菌だった、というような事例しかないんです。
体系的には何も調べられてないんです。
同じように分からないものは他にもいっぱいあるんですから。

もちろん、理想を言えば、どこにももらわれないでいるのがいいですけど。」


そのようにおっしゃってくださって、先生も同じ気持ちでいてくださるのだと嬉しく思いました。




今回の問題に関し、何を優先させなくてはならないのかということを考えた時、第一には、今ここにいる子たちの命を守ること、第二には、里親募集中の子たちの将来を守ることであろうと思いました。
そして、何より、このことでウサギさんたちを不幸にしないこと。

だから、ぶっち君に疑わしい症状が出た時も隔離はしませんでした。
個体間での感染は起こりにくいだろうとの当初の予測が外れて、実際には感染が広がってしまったわけですが。

自分には、ユキのエンセファリトゾーン疑惑の際、他の子たちへの感染を恐れるあまり、ユキリキを隔離してしまった苦い過去があります。
長い間、ユキリキに悲しい思いをさせてしまいました。
他の子たちと遊ぶことは許されてないし、ゴハンをもらうのもいつも最後、遊びたい盛りのときに、それが自分たちの運命だと思わせてしまった。
その反省がありました。

ウサギさんたちの幸せを何より優先したい。
もし、ご縁があるなら、そのご縁をつなきたい。
そう思うのは、自己中心的なことだろうか、間違っているのだろうか・・・
だんだん分からなくなってきてしまっていました。


ダメなときにはダメと、はっきりしすぎるくらいにおっしゃる先生ですから、何も問題視はされていないであろうことは分かっていましたが、改めて、きち先生のご意見をうかがうことができて良かったです。

また、里親募集も仕切り直して再出発です。




もちろん、きち先生のお考えに賛成できない方もいらっしゃると思います。
でも、これはとても微妙な問題で、どれが正解かなんてないのだと思います。

感染を広めないという観点からいえば、答えはただ一つ。
我が家にいるウサギは、症状の出ていない子も含め、全頭処分、ということになります。
簡単には治らない感染性の病気に、治療という選択肢はありません。
それは、自分が一番よく分かっています。

でも、同時に自分にとっては、それは全く正しくはない。
みんな、里親募集中の子も含めて、私の大事な家族だから。

病気と分かっている子を里子に出すのは、倫理的にどうなのかということも、ずっと考えていました。
でも、それは、里親さまのご理解が得られればクリアできるのかもしれません。
実際、何一つとして欠陥も病気も持っていない動物なんてこの世には存在しません。
(もし、そんなものがいたとしても、それを生きているとは言わない)
ショップで売られている動物も含め、皆、何かしらは隠し持っているものです。
今回は、それが何者であるかが予め分かっているということに過ぎないのではないのか、とも思います。

しかし、どれだけ細心の注意を払って里親さまを見つけたとしても、ウサギたちが各地へと散っていくことによって感染を広めないか、それが気がかりでした。

個人的には、病気は天下の回りものと思っています。
感染や、寄生・共生の関係を経て、生命はまた次の生命へとつながっていくものです。
ときに、それは進化への大きな原動力になります。
だから、自分は病気に感染することはマイナスではないと思っています。
感染してしまった個体にとっては、それは不運でしかないけれど、大きな目で見れば、それは決して悪いことではない筈です。

どれだけ完璧に防御したつもりでも、起きるときには感染は起こってしまうものです。
それを含めての命なんだと思っています。
自分の子のレベルでいえば、だから、不幸にして亡くなった時にはきちんと病理検査をして、次の子の命へとつないでいきたいと思っています。

一方で、何をおいても全力で阻止しなければならないような、人間にも重大な被害をもたらすような感染症もあるでしょう。
我が家で起こっている事象がそこまでのレベルではないにしろ、どの程度のものなのか、獣医師としての意見をきち先生にはお聞きしたいと思いました。

そして、先生のお答えを聞いて、ホッとしたのでありました。
未知のものに対して、やみくもに恐れる必要はないし、たとえ、悪いものであると分かったとしても、その時々で対処すればよい、そういうことなのでしょう。

警戒は必要だけれども、それは飼い主やウサギさん自身の幸せに優先するものではない、と私も思います。


実験動物という特殊な過去を持つウサギたちです。
人間の命を守るために自分の命を差し出してくれた子たちのためにも、人間がこの子たちの命と幸せを守ることがあってもいいのではないかと、そうも思うのです。


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コメント


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お疲れ様です
一年近く前に、ちょこっとお便りしたことがあります
>ショップで売られている動物も含め、皆、何かしらは隠し持っているものです。
そうなんですよね
ウチのうさぎ、後ろ脚に不具合が有るのを承知でペットショップから連れてきましたが
先月、その彼が亡くなりました
背中を痛め腰が立たなくなり、排泄は出来るものの自分で処理が出来なくなりました
半年介護しましたが、梅雨の蒸し暑い日に旅立ちました
彼の命は、千円と言う六缶パックのビールみたいな値段でしたが、
ペットショップからも最初に丁寧に説明して頂きましたし、
紹介してもらったお医者様にも良くして頂きました
後悔はしていません
第一、彼自身が飄々と頑張っていました
彼との六年は、貴重な時間です
もし、返してと言われても「絶対嫌じゃ」と言ったと思います
そもそも、最初の話し合いで納得出来ないのであれば引き取りませんてw
ちゅんちきさんがもっと自信を持っていただけると、励みになります
長々とすみませんでした

ヴィニー | URL | 2013年08月03日(Sat)07:30 [EDIT]


抗酸菌は未知の菌ではないので人間用の病院では既にパンフレットが置いてあったりしますよね。

インフルエンザでは最初に鳥や豚を発祥元として遺伝子の変化で人間に感染することを予測して警戒したり騒いだりしていましたが、逆に人間の感染症が発祥元で家畜に感染する遺伝子を持った菌が現れることも大いに有り得るわけです。

そういう意味では、ウサギのクシャミをして「全部回収して処分して来い」と大騒ぎするほど警戒するなら、ウサギの間でだけの警戒でなく、感染症は人と動物と鳥の間で共有するという前提で警戒や治療研究することになるんじゃないかなと思います。

と、なると、劇症とか死に至る病ではないが治療法の確立していない感染症全般を警戒するなら、人間もペットも無菌室から一歩も出ずにマルチビタミンだけを齧って、病気になったら全身防護服に身を包んだ医師を呼んで診療して貰うような完全防護の生活をするしか無いんじゃないでしょうか。当然のことながら、学校も仕事も行けないし、花火大会を観に行くとか言語道断ですよね。
際限無く警戒するなら宇宙空間で生きるしか無くなりますね。
それが生きている意味があるかどうかは別として(笑)

hayano | URL | 2013年08月04日(Sun)15:31 [EDIT]


お疲れ様です。

ちゅんちきさん、毎度々お疲れ様です。

つい、一週間前位でしたか・・・おーちゃんが、いつもの
「あんよし~びれちゃいましたぁ~」病になり、
お薬を頂く為、きち先生と少しお話しました。

抗酸菌についても、以前私が多大な被害を被るった
「馬ウイルス」の話も交え、お話した結果。

結局・・・
なんて事ないんじゃん!と言う意見で統一されました。

見えない敵に、怯えて生きていく程、馬鹿らしい事はありませんからね。

そんなもん、いちいち気にしているのだったら
一生、家族ぐるみで「無菌室」の中にいるしか術は無いでしょう。


何も病気を持っていない子だって、いつ病気になるか
分かりません、
何か障害がある子でも、元気に生きれる子もいます。

抗酸菌のキャリアだと言ったとしても、
うさぎの神様は、絶対に、ちゅんちきさんを見放したりはしないと信じています。

それと、

ちゅんちきさんのしている行為は、けっして!
「エゴ」等ではありません!
私は、ここに、断言できますっ!^^

だから・・・
少しでもそんな事、考えないで下さい。お願いです。

物質的なお手伝い位しかできませんが、
何かありましたら、お手伝いさせて下さいね。

おーちゃん&ちくわの母(亜美) | URL | 2013年08月06日(Tue)02:36 [EDIT]


追記:

あややややっ(・・)!

皆さんのコメントを読む前に書いてしまったら、
hayanoさんと、ほぼ、同じような事書いてました。(汗
失礼しましたっ。

もう一つ・・・追記しようと思ったけど
過激発言になるかも?なので、自分の所に書くことにします~^^

おーちゃん&ちくわの母(亜美) | URL | 2013年08月06日(Tue)05:40 [EDIT]


横から失礼します。

>亜美さん

あはは。みんな異口同音に同じことを思ってるんですよね。件の匿名書き逃げに対して憤怒を感じていても、此処は皆さん上品だから、なんと言って言い返そうか考えてしまう(笑)
あたしの言いたいことを可愛く要約すると

「ひとんちの家族に向かってクシャミごときで簡単に回収とか言っちゃうようなバカは無菌室から一歩も出て来るな、お前は風邪引いても病院行くなよ。お前が回収されろ。地球から出て逝け」

なんですけど、目の前に居たら500倍ぐらい言いたいことがあります。でも、そんなこと口が割けても言えませんしねえ~。

hayano | URL | 2013年08月06日(Tue)15:04 [EDIT]