兎鳥庵 日記

インコ3羽と ウサギ9羽にヒト1人の日常です                  - ときどき実験ウサギさん里親募集 -

事の顛末 後編

チェリーのリンパ腫事件の続きです。


2012年3月13日(火) 

横浜小鳥の病院に電話。
これまでの事情を詳しくお話し、診察を依頼しました。

「担当の先生が退職してしまっていないのですが、希望の先生はいますか?」 
と聞かれたのですが、前に通っていた頃とはすっかり先生方の顔ぶれも変わってしまっていて、自分が知っている先生は殆どいません。

「どなたでも構いませんが、大変な病気だと思いますのでしっかり診ていただける先生をお願いします」 
と答えました。

なるべく早くとお願いしましたら、今日でも構わないということで、夕方5時半に診ていただけることになりました。
実のところ、内出血で肝心なところが見えないというのが気がかりではあったのですが、週の後半は抜けられない仕事がありましたし、リンパ腫に1週間後はないかもしれない・・・と、1日でも無駄にしてはいけないという思いもありました。



横浜小鳥の病院にて

こちらの病院に来るのは4年ぶり。
初めてお世話になったのが、チェリーをお迎えして間もないころ、トリコモナスを発症した時でした。

その後、チェリーは1歳半のときに他院で肥満と診断され、そのときも最終的にはこの病院でお世話になりました。
たかが肥満と侮るなかれ、鳥さんにとっては命取りになります。
あのときも、命を助けていただきました。

そして、7歳を迎えた今回。
チェリーちゃんは、やはり、こちらの病院にご縁があるのでしょうか。

玄関を入るなり、随分とすいていてビックリ。
平日だからでしょうか、ゆったりとした感じです。
受付の看護師さんも言葉遣いのとても丁寧な癒し系の方で、雰囲気変わったな~という印象。

待ち時間も殆どなく、すぐに診ていただけました。
名前を呼ばれて診察室に入ると、そこには海老沢先生が。
いや、もうね、天の助けだと思いました。

以下、診察室でのやり取りです。



「静岡から埼玉まで通っていたの?」 
と、ちょっと怪訝そうに聞かれたので、

「ずっとこちらでお世話になっていたのですが、一時的に松岡先生に診ていただいた時期がありまして、その時の子 (ヤッピー) が松岡先生が辞められてすごくショックを受けてしまったものですから、先生が開業されたときにそちらに移りました。」 
と答えると、なるほどというようにうなずいていらっしゃいました。

今回の分も含め過去に行った血液検査データ全5枚と、先の病院でいただいてきた胸腺だという画像を印刷したものを提出しました。
血液データに目を通しながら、
「チェリーちゃんは今まで何の治療を行っていたのですか?」 

「おデブなので食餌制限は行っていましたが、特に持病はありません。
定期健診の意味で血液検査を行っていたのと、具合の悪い時に確認の意味で行っていました。」

確かに、これだけやっていたら何か病気があったかと思われるかも・・・ (^^;; 

「今回のセカンドオピニオンの目的は?」 
海老沢先生、単刀直入で、質問に無駄がありません。

「今後の治療について他の先生のご意見も伺いたいという事と、さらに詳しい検査ができるようであればお願いしたいのですが。」
と答えました。


体重28g 

給餌量を増やすようにとの事だったので、早速増量していたのですが、見事に増えています。


「首のあたりにしこりがあるという事ですが・・・」 
と言いながら、丁寧に触診してくださいます。

「胸腺が大きいという事だったのですが、採血の時の内出血で今は見えにくいかもしれません。」 

「いえ、このくらいなら大丈夫です。」 

写真で位置を確認して、そのあたりを触りながら、
「何もありませんね。 ここ、餌が入っているので見えにくいのかもしれませんが。」 

「胸腺がこんなふうに白く腫れているのは見たことがありません。
しこりだったら、こんな白くはない筈です。
もっと赤黒い色になります。
しこりは何も触りません。
空腹じゃないと分かりにくいけど。

これ (写真) 、餌じゃないのかなぁ・・・
何で間違えちゃったんだろう???」
 
海老沢先生、首をかしげるばかりで、何ともいえない困惑モードの空気が・・・

「ええ、松岡先生も “餌かなと思ったけど、触っても動かないから胸腺だと思う” とおっしゃっていたんですが・・・。」  

さらに首の辺りをしらみつぶしに丹念に触診してくださったのですが、チェリーちゃん、机の上にぎゅうぎゅう押し付けられて、
「くぅ~」 
と悲鳴とも何ともつかない切ない声をあげておりました。

一瞬、発作は大丈夫かな?
と思ったのですが、ちゃんと力の加減やその子のリミットは心得ていらっしゃいます。
こういう、動物に遠慮のない先生は大好きです。
 
「これなら、ステロイドは必要ありませんね。」


お腹も見てくださって、
「お腹も何ともないです。
普通より、ちょっと脂肪が厚いだけです。」
 

「え!?」 

「内臓が腫れているというのは何で? レントゲン?」 

「いえ、目で見ただけです。 フーッてやって。
撮っても意味がないからって、レントゲンは撮ってもらえませんでした。」
 

「リンパ腫だったら、瞬く間にブワーって大きくなりますよ。」 

「ですよねぇ・・・」
声にならない声で答えつつ、ええ、ええ、それはもう、ヤッピーさんで経験済みですから・・・
とうなづくばかり。


血液データを見ながら、
「これ、抗凝固剤は何使っているのかな?」 
と聞かれましたが、そこまでは不明です。
機種や試薬によって、結構、データも変わって来ますけど、そこの病院の検査値のクセとかまでは、なかなかそこまで聞けませんねぇ。

「LDHの900超えは正常ですから。
鳥の場合、1800くらいまでは正常範囲です。」

 


一旦、ここで診察は終了したのですが、念のため、空腹になるまで時間を置いて、もう一度見ていただくことになりました。
7時まで待って、再度、診察室へ呼ばれました。

残っている餌を綿棒で移動させて確認されましたが、やはり、何もありません。


なんでもないという事で、終了モードに入りかけたのですが、ここで引いてなるものかと、血液検査値の事をお聞きしました。


チェリー血液20120311b

         (  前の病院での検査結果。 印が付いているのが異常値とされた項目)



「血液検査で腎臓の項目に異常があるということだったのですが・・・。 
去年から尿酸値が高くて、腎臓が悪いと言われていました。
文鳥で10を超えるのは異常と言われていました。」
 

「文鳥は13くらいまでは結構、普通ですよ。 問題ありません。
この検査結果で気になるのはカルシウムだけです。
オスでカルシウムが上がる事はないので。
稀に腫瘍性の変化で上昇する事はありますけど。」


「でも、このところずっと、何となく元気がないんじゃないかと心配なのですが。」 

「そりゃ、食餌制限すれば元気なくなります。」 

「でも、ダイエットも今日の昨日のに始めた訳ではなく、ずっと何年も続けている事ですし・・・」 

「では、レントゲンも撮ってみますか?」 

という訳で、レントゲン検査をしていただきました。



レントゲン検査の結果 

再び呼ばれて、診察室に入るなり、
「甲状腺が腫れているのが見つかりました。
チェリーちゃん、甲状腺腫です。」

と、海老沢先生。

「はぁ~、甲状腺腫ですかぁ。」
なんて、間の抜けた返事をしてしまいました。

次々に起こる予想外の展開と、リンパ腫ではなかったという安堵感と、そして、やっと不調の原因が分かったという安心感 (?) みたいなものと・・・
いろいろとごちゃ混ぜになって、もう、脱力状態でありました。


大きなモニター画面に左右2枚の画像が映し出されて、

「これが前回、こちらが今回です。」

前回って何???
って、一瞬、アタマの中がグルグル。

「え、これ、この子ですか?」 

「ええ、そうです」 

ああ、そういえば・・・
ようやく思い出しました。
チェリーちゃん、肥満で受診したとき、肥満の程度を確認するために最初にレントゲンを撮っていただいていたのでした。
かれこれ、6年も前のことなのに、こんなにすぐに過去のデータを引っ張って来ていただけた事にビックリ。


「前は脂肪がこんなに付いていましたけど、今はだいぶ落ちていますね。」

「ああ、デブでしたねぇ・・・」

まん丸だったころのチェリーちゃんの手触りを思い出して、しみじみ・・・。
あのときは、あれで毛づやも良くて、ピチピチだったんだですよね。。。
先生には 「ムチムチ、ムキムキ」 と言われちゃいましたけども。



2006/12/02   2012/03/13

2006/12/02 2012/03/13
  
 (上下とも、 左 : 2006年12月2日、 右 : 2012年3月13日)


「前回はここに何もないけど、今回、白い影があります。
甲状腺ホルモンが足りていなくて、代謝が悪い状態です。」
 

病院の大きいモニターで映していただいていた時は、おお! って感じだったんですが、小さいと、何だかよく分かりません。
それでも、病院で説明を受けたときにも、よくこんな微妙なのが分かるなぁ・・・
と感心したのですが。

「では、この子は元々そういう体質だったってことですか?」 

「そういう事でしょう。 餌は何を?」

「ARをメイン (1/2) にズプリームもしくはハリソンをプラスして、1/3 くらいが皮付き餌です。」 

「ペレットにもヨードは入っているので、ペレット食の子はそれで足りるはずなんですが。
他にヨード剤とかはあげてないですね?」
 

「ないです。 ネクトンなら少し入れていますけど。」 

「ネクトンにもヨードは含まれます。
でも、それでも足りていなかったという事なのでしょう。
餌は 1日何グラム?」


「朝は 3.5g、夜は量っていないので適当ですが、1g くらいでしょうか。」
リンパ腫だという事で、体力をつけた方が良いので餌を増やすように言われて、ここ2日ほど朝 4.5g くらいあげていますが・・・やっぱり、ちょっと減らした方が良いですね?」
 

「うーん、甲状腺の治療をすると、代謝がアップして少しやせるかもしれません。」 

「では、体重を見ながらという事でいいですね?」

「そうですね」


「羽抜け (とおっしゃいましたか?) はありますか?」 

「4、5年前、全然換羽しなかった頃があって、心配していましたが、今は割とちゃんと来ています。」 



ここで、海老沢先生はこちらに向き直り、  
「治療はどうしますか? どちらでやりますか?」 

一瞬、考えてしまって、沈黙してしまったのですが、


「いいんじゃないですか、こっちの方が。 近いし。」 

「そうですね、ではそうします。」 

背中を押していただいて、やっと踏ん切りがつきました。


それでも、前の病院には未練があるんです。
これからはずっと、松岡先生に診ていただこう、そう決めていまいたから。
今回、リンパ腫という緊急事態を受けて、より良い治療が受けられる病院をという事で、こういう事態になってしまった訳ではあるのですが。


帰り支度をしながら、
「甲状腺腫は命にかかわりますか?」
と聞きましたら、

「甲状腺腫そのもので死ぬことはありませんが、ホルモンが出ない事によって、高脂血症など生活習慣病になりやすくなり、動脈硬化等を起こしてそれが命取りになるケースは多いです。」
とのことです。

なるほど、海老沢先生の説明は本当に分かりやすいです。



お薬2

お薬 : チラーヂン、ヨード、グリチロン


ちなみに、「チラーヂン」 を検索して調べてみましたら、

「このお薬は、甲状腺ホルモンの一種です。
これで、不足している甲状腺ホルモンを補充します。

甲状腺ホルモンは、体の基礎代謝を高める働きをします。
不足すると、体がだるくなったり、動作の緩慢、肌荒れ、声枯れ、冷え、むくみ、便秘、徐脈といったいろいろな症状がでてきます。」


とありました。

なるほど、それで、チェリーちゃんはオヤジだったんですね。
まだそんな歳でもないうちから・・・。

チラーヂンは、東日本大震災の時に製薬メーカーさんの工場が被災して、供給が心配された薬でもありました。
今はもう大丈夫なようですが、こんなぶんちょのために貴重なお薬をまわしてくれてありがとう・・・
と、しみじみ感謝なのでありました。

そして、何より、甲状腺腫を見つけてくださった、海老沢先生に感謝!
なかなか気がつきにくい病気で、手遅れになるケースも多いようですから。



寒いのだ

3月20日のチェリーちゃん。
触られ過ぎて、そのうが見えてます (爆)

日向ぼっこのときも、いつも膨らんでかったるそうにしているんですよね。



沈没なのだ・・・

そして、夜の放鳥タイムは、パソコンの上が定位置。
いつも、ユッピーちゃんに甘えて、ぽてっとしています。

リンパ腫じゃなくて良かったね。
甲状腺腫も治るといいね。




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コメント


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チェリーちゃん、命に関わる病気ではなかった
ようで安心しました^^ 正確な診断と治療が
決まるまで本当に心配ですよね。不安なときは
セカンドオピニオンが本当に大事ですね。
ザクちゃんの主治医も横浜小鳥の病院で修行した
そうです。やっぱり確かな病院なんですね!
若干疑問に思うのは、以前の主治医は何となく
雰囲気というか態度が違っているように
感じましたが、何故かなあということです。

ちゃたろう | URL | 2012年04月07日(Sat)21:19 [EDIT]


ちゃたろうさま

ご心配いただいて、ありがとうございました。
横浜の病院からは鳥の先生がたくさん巣立っていっていますね。
今も若い先生がたくさんいらして、頼もしい限りです。

前の先生は残念なことに、すっかり人が変わったようになってしまわれて。
診察の仕方も、病院の雰囲気も、何もかもが変わってしまいました。
いろいろとご事情はおありのようで、自分も先生の力になれればと思ってはいたのですが、力及ばずでした。
悲しい選択ではありましたが、最後は自分の子を守らねばなりませんから。。。

ちゅんちき | URL | 2012年04月09日(Mon)02:45 [EDIT]


チェリーちゃん、正確な診断できちんと治療が始められてよかったです!
前の病院での検査だけではモヤモヤしたまま、
リンパ腫としての治療になってしまうところだったんですものね・・・
つくづくセカンドオピニオンは大事だと思いました。
チェリーちゃんを本当に助けてくれる病院でよかったです。
こういう場合以前の病院に違う診断だったことを伝えた方が
いいのでしょうか?

もこまる | URL | 2012年04月09日(Mon)23:52 [EDIT]


もこまるさま

前の病院には再診の予約をキャンセルしなくてはならなかったので、電話で海老沢先生に診ていただいて何もなかったことをお伝えしました。
黙って別の病院にかかるのもイヤなので、別の病気が見つかったので、そのままお世話になることにした旨も伝えました。
本当は直接先生にきちんとお話した方が良いのでしょうか、その時は気持ち的にもちょっと・・・でしたし、何しろ遠いのでわざわざ行くのもちょっと・・・ってことで(^^;;

以前、かかりつけは3つくらい持っていた方が良いとアドバイスくださった方がいらっしゃったのですが、本当にそうだったなと、しみじみ。。。

ちゅんちき | URL | 2012年04月13日(Fri)00:34 [EDIT]