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兎鳥庵 日記

インコ2羽と ウサギ5羽にヒト1人の日常です。 - ときどき実験ウサギさん里親募集 -

無逸君の歯

新しい子たちのご紹介の前に、14日に新しいご家族のもとへと旅立った無逸君のことを書いておきます。

無逸君は1ヵ月ほど前に前歯の片方が曲がっているのが見つかり、以後、週1で通院していました。
持ち前の好奇心の旺盛さとフレンドリーさで、最後のころにはすっかり、看護師さんたちの人気者になっていました。


これは、4月6日、4回目通院のときの様子。
ちょいと可愛がってやったもんで、毛並みが乱れておりますが(笑)

へへ、、退屈してたんだ♪

台風並みの嵐との天気予報にいつもより早く家を出たものの、病院はやはり混みこみで、待ち時間の長さにすっかり退屈した無逸君。
待合室がすいてきたので、キャリーのふたを開けて相手をしておりました。

ろくちゃんのキャリーの上にいた無逸君、ちょうど高さが丸椅子に腰かけたまみ~のひざと同じ高さだったんですね。
すっかり喜んじゃって、キャリーとまみ~の膝との間をぴょんぴょん行ったり来たりして、はしゃいでいました。

そのうち、膝の上に腰を落として落ち着きそうな気配の見えた無逸君。
「オシッコしないでね~」
と言った、その瞬間、やってくれました (^^;;

間髪入れずに、受付にいた看護師さんお2人が雑巾もって駆けつけてくださって。
もう、平謝り

お2人とも大笑いで、
「オレの~、オレの~ぉ
なんて、はやし立てられてしまいましたよ。

立ち上がると、太ももの辺りが盛大にぬれておりまして、
「もうさ、明日も雨なんだよ~」
とぶちぶち無逸君に文句言ってましたら、

「ちょうど場所もなんか、、、」
とまた笑い転げている看護師さん。

「えーっ、私じゃなーーーいっ
なんて、もう。



後始末に大騒ぎしている間に、順番が回ってきました。

「お待たせしてしまって、すみませんね~」
なんて、きち先生がおっしゃるので、
「いえ、こちらこそ多大なるご迷惑を・・・」
と、無逸君の悪行を報告し(笑)

「見てください、コレ。」
と、ジーンズのぬれた箇所を見せると、
「あ、今日は僕もあるんですよ~」
と、ご自分のまおんなじの所を指さして・・・ (爆)

「これはまた、奇遇ですね~」 なんて言いそうになりながら大爆笑。
そういえば、前の子の診察中、診察室から急に笑い声が聞こえて、随分と盛り上がってるな~
なんて思っていたら、こういうことだったんですね。

無逸君がオシッコしたのは、ちょうどその後だったから、診察室のウサギさんとウサギさん通信でもしたのかしら?
ボクも負けちゃいられないって、張り切っちゃったとか。

ウサギさんってば、不思議ですね。


で、無逸君の歯。

before

これが処置前。
ちょっと押さえ方が悪くてずれているようにも見えますが、上下は噛み合っています。
向かって右の歯が短いのは、隣に当たってそこで伸びるのが止まっているから。

前よりは格段に良くなっているのですが、なかなか真っ直ぐにはなってくれません。
やすりで削るなど、自分でできるようならやってみようかとも思ったのですが、ぶつかってくる歯をぶつからないように削るというのは到底無理な話で。

ただ、処置後3、4日でこの状態になり、その後はあまり変わらない感じなので、案外、いいんじゃないかと思ってみたり。



きち先生によれば、下の歯はまっすぐにそろっているので、とてもいい状態、
上のまっすぐな方の歯が2本分頑張ってくれているのではないかということです。


after

で、また、きれいにしていただきました。

リミットがあと1週間しかないので、この状態でお渡ししなければならないことになった時にどうしよう・・・
というのはあったのですが、
「それはまた、来週の状態を見て考えましょう」
ということに。



ねぇ、もっと遊ぼうよ

無逸君の治療が終わって、あとはろくちゃんのレントゲン待ち。
もう、上にはあげてあげませんからねっ(笑)




そして、その1週間後の13日(土)。

before

処置前。



after

処置後。

確実に良くはなってきているけれど、あと1歩。
きち先生も、
「これで終わるのは心残りだな~」
とおっしゃいます。

でも、明日を逃すと無逸君が里親さまのもとに行くチャンスは当分ないので、ここは心を決めるしかない。

できれば、歯の治療をしっかりできる病院を紹介していただくことはできないか聞いてみましたが、学会で顔を合わせる程度の関係だと、実際の力量まではなかなか分からないみたい。
それでも、近県でウサギを専門的に診ていらっしゃる病院を教えていただきました。

ただ、歯科治療に使う機器についても、素人目には違いが分からないのだけど、きち先生のお使いになっているものは細かいところまで削ることのできるものを使っているそうで、それがある病院はそうそうないみたい。
先端が円盤状のものを使う先生が殆どなのだけど、それでは長さをそろえるくらいしかできないし、危ないからきち先生は使わないのだとか。

「それで、ぎゅうぎゅう押さえつけて削るんですよ~」
と、きち先生の目が曇ります。

それじゃあ、可哀想だな・・・。
と思います。
可哀想でもなんでも、それで治るんだったらいいんですけど。

無逸君の場合は、乗り上げている部分を根気よく削っていく作業になるので、なかなか難しいのだろうな~と。

ただ、初めの3日ほどで、ほぼ元に戻り、以後7日目まで変わらない状態を繰り返しているので、ひょっとすると、以後ずっとこの治療前の状態を維持してくれるのではないかという期待もあります。
きち先生も、このまま変わらないのであれば、このままにするのも選択肢の一つだとおっしゃいます。

それには、2週間後に確認し、変化がなければさらに2週間後に再度確認、
それで変化がないと判断できれば、そこで終了となるそうです。
でも、今回、その時間はないので、それは移送ボランティアの方と里親さまに確認していただくことになります。


もし、正常な方の歯が支えきれずに、もう一方が再び乗り上げてくるようなら、要治療ということになります。
それと、可能性としては、下の歯の支えが少しまだ弱いので、下が伸びてくることもあるかもとのことです。

現状、奥歯に影響するものではないので、それほど心配しなくても良いとのことです。


これが、もっと深刻な状態なら、お渡しを延期させていただくか、他の子とのチェンジをお願いせざるを得なかったのですが、なんとか行けるかもという感触だったので、無逸君の強運を信じて送り出すことにしました。



今日も病院だね

無逸君もこの1ヵ月、大変だったけど、これですっかり旅慣れたし、知らない人が大勢いる所へ行っても大丈夫になったし、長旅の前の肩慣らしってことで、良かったんじゃないかしら。

いつも可愛がってくださった看護師さんもこれが最後と聞くと、とても残念そうにしていらっしゃいました。

若い頃にあちこち出かけて、いろいろな人に可愛がってもらうって、ウサギさんにとってはとても大切なことだと思います。
レンたちのときにはそれを知らなかったから、あの子たちは外出は嫌いだし、まみ~以外の誰かに可愛がってもらうなんてもってのほか! なウサギにしてしまいました。

「オレの、オレの」
と、まみ~にも、病院にもシッコかけた無逸君。
君の思った通りにはならなくて悪かったけど、新しいご家族のもとで、さらにパワーアップして活躍してくれると嬉しいな、とまみ~は思います。


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