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兎鳥庵 日記

インコ2羽と ウサギ5羽にヒト1人の日常です。 - ときどき実験ウサギさん里親募集 -

うさフェスタ 講習会 ‐ 病気予防の観点から見た飼育法

講師 : 成毛 淳人 先生 (シンシア動物病院)

成毛先生は、きち動物病院で修行なさった先生。
その後、エキゾチックペットクリニックに勤務していらっしゃいます。
きち動物病院の待合室には、ウサギ休診日の駆け込み先として、シンシア動物病院病院の連絡先を記したカードが置かれています。
見れば、今年の2月に開業なさったばかりなのですね ^^

演台に立つなり、 「こんなにたくさんの人が来るとは思わなかったもので・・・」 
と、先生、ちょっと緊張気味。
うさフェスの1階の講習会は、毎度、立ち見の人が会場を壁のように取り囲むんです。

お話の内容は、消化管うっ滞、不正咬合、ソアホック、熱中症、尿石症、子宮疾患の6項目でした。


1.消化管うっ滞 
食欲不振、糞の縮小・減少、下痢・軟便
背中を丸める彎曲姿勢をとることがある。
急性症状のときは特に注意!

発生機序
● ストレス ⇒ 胃腸の機能低下 ⇒ 食欲不振
● 食事   繊維が少ない  
● 異食 (壁紙、ペットシーツなど)
● 毛球
● 水分不足
● 運動不足

日常、気をつけること
● 30分-1時間程度の運動
● 水分摂取  生野菜など水分を含むものを与える
● 繊維質 (牧草)
● 異食の防止
● ストレスの軽減

季節により気をつけること
● ブラッシング

◎ ウンチの形、量


2.不正咬合
● 先天性のものは、下顎突出症 (受け口) など。
  治療はできない。 このような個体は繁殖に使用しない。
● 後天性のものは、目にすることが多い。
  事故、ケージ齧り(齧れないようにケージの内側にバーベキューの網などをはると良い)、
  不適切な食事、代謝性の骨異常 (バランスの良い食事、質の良いペレットを選ぶ)
  などによる。

特徴
切歯の不正咬合は見つけやすいが、臼歯は発見が遅れる。
臼歯の不正咬合により、食欲不振、よだれ、顔や顎の腫れ、目やに、涙などが見られる。


3.ソアホック 
足の裏の血行が悪くなることにより起こる。
進行すると膿瘍や骨髄炎などになることもある。
レッキスや大型種に多い。

ソアホック 
                                (おヘタでゴメンナサイ
グレード1 : 小さなハゲ
グレード2 : 赤みが出てくる (軽度)
グレード3 : かさぶたになる (中等度)
グレード4 : 潰瘍、足の変形 (重度)

原因
● 環境 : 汚れた床、トイレ
       金網の床
● 運動 : 同じ姿勢でずっといる
● 肥満 : 足裏にかかる重量の増加
● ストレス : スタンピングの増加

予防
● 有効な対処法はない。
● ポイントはなるべく早く気付いてあげること。
● 柔らかい床材 : 低反発マット (齧らない場合) 、厚く敷いた牧草
  完璧な床材はない。 試行錯誤の対処になる。
  うさぎのしっぽさんの 「OKYスプレー」 を床に吹き付けることで、予防になる。
  (グレード1、2まで)
● 生体要因 : 運動させる、ダイエット、ストレス軽減

4.熱中症 
ウサギにとって理想的な温湿度 : 18-28℃、40-60%
1日の温度の最高と最低の差が10℃以内がストレスのない環境。

症状
● 口を開けてハーハー呼吸する
● よだれ
● 発作、昏睡 : こうなると助けるのは困難

予防
● 温湿度に注意する。 最高最低の記録できる温度計を置く。
● 風通しを良くする。
● いつでも飲水できるように
● ダイエット (太りすぎに注意!)
● 体温が高いことに気づくこと
● 長毛種ではサマーカットも有効


5.尿石症 
特徴
犬猫はカルシウムの殆どを糞便で排泄する (尿は2%) が、ウサギは45-60%を尿から排泄する。

原因
● 高カルシウム食 (アルファルファなど)
● 飲水不足
● 肥満 :運動不足が大きな要因。
      膀胱にカルシウムが沈殿しやすく、固まりやすくなる。
● トイレやケージの汚れにより、オシッコをガマンする。
● カルシウム、ミネラルを含むサプリメントの摂取

症状
● 濃いペースト状の尿
● 頻尿
● 排尿困難 (長くトイレに座っている)
● 血尿
● 歯ぎしり、背中を丸める (痛み)

予防
● チモシー主体の低カルシウム食
● 十分な飲水、生野菜
● 十分な運動

◎ 症状が進んでからの来院が多い。 
  気づきにくいのはトイレ材にも原因があるのではないか。
  濃い色のチップだと尿の色が分からないので、なるべく色の分かるものを使ってほしい。


6.子宮疾患 
特にダッチ、ヒマラヤンに多い。
なりにくいのは、レッキス、ベルジアンヘア。
3歳以上で50-80%の確率。

症状
● 初期症状はない
● 血尿 (出血性分泌物)
● 持続的偽妊娠
● のう包性乳腺炎、しこり
● お腹の張り、腹部膨満

血尿
ウサギにはポルフィリン尿というオレンジ色の尿があり、血尿と見分けにくい。
見た目では分からないので、尿試験紙で潜血の有無を確認する。

予防
● 避妊手術 (卵巣・子宮とも摘出) が唯一の予防。
  6ヵ月を越えれば手術できる。 是非、お勧めしたい。
● 全身麻酔が怖いという人は、早期発見に努める。
  自宅で気付くのは難しいので、病院で定期健診を受けること。
  レントゲン、超音波検査で確認する。


まとめ 
● その子、その子に合った飼育法を探すことが大切。
● 気づければ防げる病気も多いので、正しい知識を持って。
● ウサギは症状を隠しやすい動物なので、日頃からよくコミュニケーションをとること。


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