
「もし、この子たちにダニがいたら、ちゅんちきさん家はダニ一掃作戦を考えた方が良さそうですね。」
なんて先生がおっしゃるので、それはそうなんだけどと、ちょっとブルーに。
1匹や2匹なら、地道に投薬してそれで済むのでしょうが、7匹ともなれば、ヘたすりゃもぐらたたき状態になるのでは・・・なんて。
「じゃあ、レンちゃんから」
と言われて、レンを診察台に載せました。
レンは診察台の上で、ちょっと後ずさりしてうずくまり、おまんじゅうになりました。
先生は、
「ちゅんちきさん家の子は、本当におとなしいですね~」
と言いながら、診てくださいました。
丁寧に触診して、奥歯のチェックもしていただきました。
被毛の状態も念入りに見てくださいましたが、幸いなことにダニは発見されませんでした。
先生は、背中の頭よりの部分を指して、
「ヅツキダニはこの辺にいることが多いんですよ。足や口が届きにくいから。だから、お薬も触れないように、ここにやるんです。」
「なるほど!」
「どうします? 投薬しておきますか?
うちは、ちょっと違う薬を使います。イヌ用の薬ですけど、ウサギにも使えます。ウサギ用の薬ってのはありませんから。こういう製剤になっているお薬で、イベルメクチンも入っています。これだと、1ヵ月間、効果があります。」
と言って、先生はお薬 (アドバンテージ ハート) を見せてくださいました。
1匹分、使いきりのチューブに入っています。
う~ん、悩ましいです。
この子たちだけの問題なら、そんなに悩まないのですけれど。
あさって、藤沢の先生は何とおっしゃるかしら?
2人の獣医さんに診ていただくと、こういうことになっちゃうのね・・・
と、しみじみトホホなのでした。
「薬を長く続けて、ウサギに害があるようなことはありませんか?」
とお聞きしてみました。
「それはないです。ダニがいるんだと思って、お薬は用意してありますけど、飼い主さんの判断次第です。」
製剤だと、単価がお高いわよね・・・なんて、ちらっと思ったのですが、せっかく用意してくれていたんだし、何より大事なかわいいレンちゃんたちのため。
つややかな黒い毛並みが自慢のウサギたち。
もともとはSPFウサギといって、ウサギにありがちな病気も寄生虫もない、徹底的に管理されてきたウサギたちです。
結局、害がなければダニがいてもいい、とは割り切れず、投薬をお願いしました。

ゴブ
次はイチ。
イチはここ1ヵ月あまり、ずっとだらだら換毛中です。
「イチちゃん、ちょっとフケっぽいですね。」
先生の目が光ります。
「セロハンテープと油ちょうだい!」
と、控えていたこの病院の獣医さんに声をかけ、パキパキスライドガラスに毛を貼り付けて標本を作りました。
毛先をハサミでパチパチ切ってスライドガラスの油の上に乗せていたので、
「毛先にいることが多いんですか?」
と聞いてみますと、
「そんなことはないです。どこにでもいるんですけど、この辺が怪しかったので。」
ということです。
「じゃあ、これ、見てきてちょうだい。」
と先生は先の獣医さんに標本を渡して、さらにあちこち見てくださいます。
「藤沢の先生に、“ほら、これだよ”って見せていただいたんですけど、私には分からなくて。」
「ヅツキダニは、非常に分かりにくいです。こういうふうに、ちょっとフケっぽくなっているところとかが怪しいんです。」
先生は、腰の辺りの黒い毛をかき分けて、おっしゃいました。
「やっぱり、黒いところの方が見つけやすいんですか? 白い方が見えやすいのかなとも思ったんですけど。」
「いや、黒い毛の方が見つけやすいです。」
途中で、ゴブがキャリーから出てきて、診察室の中を走りかけたのですが、
「あら、あなた出てきちゃったの?」
と、声をかけたら、
「ブーッ」
と一声鳴いて、またキャリーの中に入っていきました。
かわいいヤツです。
キャリーの中に引きこもって診察拒否されても困るので、レンを診ていただいてる間にゴブのキャリーの扉を開けておいたのでした。
その甲斐あって、ゴブは順番が来たらすぐに出てきてくれたのでした。
イチにも投薬していただいて、ゴブを出すと、さらに何だかフケっぽい。
ゴブもぼちぼち毛が抜けてきてはいたのですが・・・。
「さらに怪しそうですね・・・」
先生、フケが多い首の後ろの辺りの毛をかき分けて、
「あれ、赤くなってますね。」
「本当ですね」
先生は他の部分の毛も掻き分けて見てくださったのですが、赤くなっていたのはその部分だけ。
「そこ、ちょうどお薬をつけたところです。」
「薬塗るときに気がつきませんでしたか?」
「いや~、ちょっと分からなかったですね。」
記憶の糸をたどっても、どうも定かではありません。
いつも、寝る前の寝ぼけマナコで塗っていましたから。
「これはイベルメクチンの刺激性か、もしくは、アレルギー反応ですね。イベルメクチンはまれに刺激反応を起こす子がいます。」
私は、普段からウサギの刺激性試験の現場もよく見ています。
確かにこれは刺激性もしくは感作性・・・紅斑2、落屑・・・思わず点数付けてみたりして。
「最後にお薬つけたのはいつですか?」
「先週の火曜日ですから、もう1週間以上たっています。」
フケの感じからして、反応が起きて1週間後くらいの状態だよね・・・と、ひそかに自分で納得。
どうして、気づかなかったんだろう、あ~ゴブちゃん、ゴメン・・・と自己嫌悪。
「このお薬は製剤ですから、刺激性は殆どありません。今日は違う場所にやりますから、場所をよく覚えておいてください。ここの白い部分にやります。これでも赤くなるようなら、薬を変えますから。」
ゴブの模様は、肩の辺りが白い帯のようになっていて、分かりやすくて良いです。
奥の間からさっきの獣医さんが戻ってきて
「ダニはいませんでした!」
と、報告してくださいました。
(イチとゴブ、2匹検査していただきました)
とりあえず、良かったと言っていいのかな?
先生によれば、
◇ ヅツキダニは初めからいなかった。
◇ ヅツキダニをもらってしまっていたけど、投薬で落ちた。
◇ 実はヅツキダニがいるが、今日は発見されなかった。
の3つのうちどれかだそうで。
1ヵ月ごとに来院して、予防投薬するもよし、もうこれでいいと思えばこれで終わりにしてもいいとの事です。
「こちらの先生もダニは見れますから。」
(いえ、ちょっと心配です。ここだけのハナシ)
なんて先生がおっしゃるので、それはそうなんだけどと、ちょっとブルーに。
1匹や2匹なら、地道に投薬してそれで済むのでしょうが、7匹ともなれば、ヘたすりゃもぐらたたき状態になるのでは・・・なんて。
「じゃあ、レンちゃんから」
と言われて、レンを診察台に載せました。
レンは診察台の上で、ちょっと後ずさりしてうずくまり、おまんじゅうになりました。
先生は、
「ちゅんちきさん家の子は、本当におとなしいですね~」
と言いながら、診てくださいました。
丁寧に触診して、奥歯のチェックもしていただきました。
被毛の状態も念入りに見てくださいましたが、幸いなことにダニは発見されませんでした。
先生は、背中の頭よりの部分を指して、
「ヅツキダニはこの辺にいることが多いんですよ。足や口が届きにくいから。だから、お薬も触れないように、ここにやるんです。」
「なるほど!」
「どうします? 投薬しておきますか?
うちは、ちょっと違う薬を使います。イヌ用の薬ですけど、ウサギにも使えます。ウサギ用の薬ってのはありませんから。こういう製剤になっているお薬で、イベルメクチンも入っています。これだと、1ヵ月間、効果があります。」
と言って、先生はお薬 (アドバンテージ ハート) を見せてくださいました。
1匹分、使いきりのチューブに入っています。
う~ん、悩ましいです。
この子たちだけの問題なら、そんなに悩まないのですけれど。
あさって、藤沢の先生は何とおっしゃるかしら?
2人の獣医さんに診ていただくと、こういうことになっちゃうのね・・・
と、しみじみトホホなのでした。
「薬を長く続けて、ウサギに害があるようなことはありませんか?」
とお聞きしてみました。
「それはないです。ダニがいるんだと思って、お薬は用意してありますけど、飼い主さんの判断次第です。」
製剤だと、単価がお高いわよね・・・なんて、ちらっと思ったのですが、せっかく用意してくれていたんだし、何より大事なかわいいレンちゃんたちのため。
つややかな黒い毛並みが自慢のウサギたち。
もともとはSPFウサギといって、ウサギにありがちな病気も寄生虫もない、徹底的に管理されてきたウサギたちです。
結局、害がなければダニがいてもいい、とは割り切れず、投薬をお願いしました。

ゴブ
次はイチ。
イチはここ1ヵ月あまり、ずっとだらだら換毛中です。
「イチちゃん、ちょっとフケっぽいですね。」
先生の目が光ります。
「セロハンテープと油ちょうだい!」
と、控えていたこの病院の獣医さんに声をかけ、パキパキスライドガラスに毛を貼り付けて標本を作りました。
毛先をハサミでパチパチ切ってスライドガラスの油の上に乗せていたので、
「毛先にいることが多いんですか?」
と聞いてみますと、
「そんなことはないです。どこにでもいるんですけど、この辺が怪しかったので。」
ということです。
「じゃあ、これ、見てきてちょうだい。」
と先生は先の獣医さんに標本を渡して、さらにあちこち見てくださいます。
「藤沢の先生に、“ほら、これだよ”って見せていただいたんですけど、私には分からなくて。」
「ヅツキダニは、非常に分かりにくいです。こういうふうに、ちょっとフケっぽくなっているところとかが怪しいんです。」
先生は、腰の辺りの黒い毛をかき分けて、おっしゃいました。
「やっぱり、黒いところの方が見つけやすいんですか? 白い方が見えやすいのかなとも思ったんですけど。」
「いや、黒い毛の方が見つけやすいです。」
途中で、ゴブがキャリーから出てきて、診察室の中を走りかけたのですが、
「あら、あなた出てきちゃったの?」
と、声をかけたら、
「ブーッ」
と一声鳴いて、またキャリーの中に入っていきました。
かわいいヤツです。
キャリーの中に引きこもって診察拒否されても困るので、レンを診ていただいてる間にゴブのキャリーの扉を開けておいたのでした。
その甲斐あって、ゴブは順番が来たらすぐに出てきてくれたのでした。
イチにも投薬していただいて、ゴブを出すと、さらに何だかフケっぽい。
ゴブもぼちぼち毛が抜けてきてはいたのですが・・・。
「さらに怪しそうですね・・・」
先生、フケが多い首の後ろの辺りの毛をかき分けて、
「あれ、赤くなってますね。」
「本当ですね」
先生は他の部分の毛も掻き分けて見てくださったのですが、赤くなっていたのはその部分だけ。
「そこ、ちょうどお薬をつけたところです。」
「薬塗るときに気がつきませんでしたか?」
「いや~、ちょっと分からなかったですね。」
記憶の糸をたどっても、どうも定かではありません。
いつも、寝る前の寝ぼけマナコで塗っていましたから。
「これはイベルメクチンの刺激性か、もしくは、アレルギー反応ですね。イベルメクチンはまれに刺激反応を起こす子がいます。」
私は、普段からウサギの刺激性試験の現場もよく見ています。
確かにこれは刺激性もしくは感作性・・・紅斑2、落屑・・・思わず点数付けてみたりして。
「最後にお薬つけたのはいつですか?」
「先週の火曜日ですから、もう1週間以上たっています。」
フケの感じからして、反応が起きて1週間後くらいの状態だよね・・・と、ひそかに自分で納得。
どうして、気づかなかったんだろう、あ~ゴブちゃん、ゴメン・・・と自己嫌悪。
「このお薬は製剤ですから、刺激性は殆どありません。今日は違う場所にやりますから、場所をよく覚えておいてください。ここの白い部分にやります。これでも赤くなるようなら、薬を変えますから。」
ゴブの模様は、肩の辺りが白い帯のようになっていて、分かりやすくて良いです。
奥の間からさっきの獣医さんが戻ってきて
「ダニはいませんでした!」
と、報告してくださいました。
(イチとゴブ、2匹検査していただきました)
とりあえず、良かったと言っていいのかな?
先生によれば、
◇ ヅツキダニは初めからいなかった。
◇ ヅツキダニをもらってしまっていたけど、投薬で落ちた。
◇ 実はヅツキダニがいるが、今日は発見されなかった。
の3つのうちどれかだそうで。
1ヵ月ごとに来院して、予防投薬するもよし、もうこれでいいと思えばこれで終わりにしてもいいとの事です。
「こちらの先生もダニは見れますから。」
(いえ、ちょっと心配です。ここだけのハナシ)


